ふぁむふぁたる2





ベッドにごろんと横になったまま、天井を睨みつけて、俺はため息をついた。

どうしてこんな事になったのか?

きちんとその辺りの原因を見つけ出さなければ、いつまで経っても解決にはならないだろう。


俺の足に付けられた枷と鎖はベッドに繋がっている。が、本気を出せば逃げ出せない事もない。

だが、逃げたとしても根本は解決しねぇ。


だから俺は、温和しくベッドに寝そべっている。

マットは古くスプリングは所々傷んでいるが、上に掛けられたシーツは新しい清潔な物だ。部屋の中も、少々埃っぽいが、場所を考えれば物凄く綺麗な方だ。

窓にはブラインド代わりなのか、不繊布できっちりと目張りがしてある。陽射しは漏れてくるが、少々の雨や風なら防げるだろう。

そうした細かな用意の周到さから、今の根は深く厄介なのだと、理解できる。

が、肝心の原因がわからねぇ。

堂々巡りの思考に俺は唸った。

何もなくて銀次がこんな行動を起こすわけはねぇ。

しかも、一人じゃ此処までの計画性と実行力はねぇ筈だから、糸巻きか猿マワシ‥‥いや、ヒッキー辺りかも知れねぇが、協力者が居るはずだ。


だからこそ、迂闊な行動は出来ない。


今の銀次は、まるっきりバランスを欠いたヤジロベェだ。

早く、いつもの銀次に戻さないとな。



だけど‥‥‥‥

一体何が、原因なんだろう?

なぁ、知ってるか?





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